雪虫

北海道で遅い初雪のニュースが流れた日(11月14日)の翌日、博物館の駐車場に雪虫が飛んでいたので、そっと手に止まらせてみました。

手に止まった雪虫

雪虫とは、主に北海道で初雪の頃に飛ぶ虫として呼ばれていますが、関東地方などでも雪とはあまり関係無いものの、同じように呼ばれています。白い綿毛をつけて、ふわふわと飛ぶ姿が粉雪を連想させるからでしょうか。

飛び立つ直前

雪虫というのは俗称で、その正体はアブラムシのなかまの成虫(有翅型:ゆうしけい)です。アブラムシは春から夏は単為生殖で増殖しますが、晩秋のこの時期だけ翅(はね)を持つオスとメスが発生して、交尾をして越冬卵を産みます。
東北地方や北海道ではリンゴワタムシやトドネノオオワタムシといった種類が知られていますが、関東地方の雪虫の種類はよくわかりません。アブラムシの分類は非常に難しくて、図鑑でもあまり扱われないため調べきれませんでした。アブラムシなので果樹などの害虫のはずなのですが、なぜかこの虫が飛ぶ姿を見るとちょっと嬉しくなります。

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