12月19日、緑区の小倉山(標高327.2m)へ相模原植物調査会のみなさんと調査へ行きました。
市域では珍しい、照葉樹の多い林の中を、いつもながら山道だけでなく、急斜面を登り下りしながら希少種の生育状況などを確認しました。
そんな中、モミの大木の下にこんな枝葉が落ちていました。
めざとい調査メンバーのみなさん、一同「あっ!」と声を上げました。ちょっと珍しい着生植物のマツグミです。高い木の幹や枝に着生して生育するため、間近に見る機会があまりありません。こんなふうに緑の葉と枝が落ちているのは、通常の落葉ではありえないため付近を探すと、4本ほど同じような枝が見つかりました。
さては・・ということで枝の切り口を見ると・・
これは典型的なムササビの噛み切り痕です。ムササビが、マツグミの若い果実を食べようとかじり、残りをぽいっと捨てたのでしょう。ムササビはこうしてわりと大ざっぱな食べ方をします。食べ残した果実がまだ枝に付いていました。
もう少し待てば赤く熟すのに、と思いましたが、高所にあってなかなか標本が採れない種類です。これは一足早い、ムササビからのクリスマスプレゼント!ということで、ありがたく持ち帰り、早速押し葉標本にいたしました!なんてラッキー!