博物館お隣の樹林内の、すっかり葉の落ちた落葉樹林ではちょっと目を引くこんなようすが見られます。
幹に大量の葉をまとっています。中には、塊が垂れ下がっているものも。
これは、テイカカズラというつる性の樹木で、林内のコナラやミズキなどに取り付いているのです。これだけびっしりと取り付いていると、テイカカズラのつるで台になっている木の樹皮が見えないくらいです。
葉はこんな感じで、何の変哲もない常緑樹の葉です。
ちなみに、この季節にはありませんが、初夏にはこんな可憐な花を咲かせます。かざぐるまのようですね。
どうしてこんなに勢いが出てしまったのかというと、この5年ほど続くキアシドクガの大発生や、昨年から頻繁に起きている台風の接近でミズキを中心に倒木や落枝が多く生じ、林内の陽当たりが良くなっているためと考えられます。
もともと、テイカカズラはちょっとしたすきまを見つけてわんさかとつるを伸ばす性質があります。でも、その勢いがここ数年いっそう高まっているのは間違いなさそうです。こんなところにも、キアシドクガの大発生の影響が出ているのですね!