博物館のお隣の樹林内では今、赤い色が目立ちます。
赤いと言っても、毎冬見られるマンリョウの果実の赤ではありません。
冬も本番というのに、コナラの紅葉が目立っているのです。
コナラは例年ならとっくに紅(黄)葉して葉が落ちているのに、今年はまだ枝に葉を残した木が多く見られます。
冬空に美しく映えています。
コナラのような落葉樹は、気温が低くなって光合成の効率が落ちると、葉の中に残っている養分をできるだけ幹や根へ移動させます。それでも葉に残った養分が黄色や赤色の色素へと変化して紅葉し、その後、葉の付け根と枝の間に「離層(りそう)」と呼ばれるシャッターのようなものが形成され、落葉します。
今年はどういうわけか、離層の形成がうまくいかなかったのか、遅いのか・・。
よく見たら、クマノミズキの葉もちょっとだけ残っていました。なんとも絶妙のグラデーションが美しいですね。
枝と葉が離れがたく、いつまでもくっついているようにも見えるのですが、それでも冬芽はしっかり準備されています。いずれアッサリと落葉するでしょう。しばし、季節外れの紅葉を楽しみたいと思います。
ところで、博物館は本日12月28日が年内最終の開館となります。新年は1月4日から通常開館します。みなさまよいお年をお迎えください。