市内の相模川河川敷では今、カワラノギクの保全圃場が作られようとしています。
すでに左右岸にある保全圃場よりもやや下流で、今年から光明学園相模原高校の理科研究部がカワラノギクの保全活動に取り組もうとしている場所です。今はシナダレスズメガヤなどに被われた草地ですが、もう少しすると、重機で掘り返された丸石がゴロゴロと出てきて、「カワラノギクの立地らしい」河原ができあがるはずです。
しかし、圃場を作る前にやらなければいけないのが、不法投棄された粗大ゴミの片付け。
夜に捨てると罪悪感が麻痺してしまうのか。ふだん河原になんか行かないから、平気で捨てられるのか。捨てた人間のモラルの無さに怒りを感じます。
河原に捨てられた家電や家具は、単に不法投棄で済まされません。大水で流れれば、流水阻害を起こして洪水の原因にもなるのです。
この河原にカワラノギクが存在感を示すようになれば、不法投棄も減るだろうか。そんな望みをつなぎながら、高校生たちの保全活動をサポートしていきたいと思います。
(生物担当学芸員 秋山)