館内にヒラヒラした虫が飛んでいたと、職員が捕まえてくれました。館外へ逃がす前に、写真を撮りました。
クサカゲロウです。チョウのような力強さが無く、ヒラヒラふわふわと飛ぶようすは、陽炎(かげろう)に由来する名にふさわしい昆虫です。
ただし、クサカゲロウはアミメカゲロウ目(もく)という仲間で、幼虫がアリジゴクとして有名なウスバカゲロウと同じ仲間です。目というのは、○○科というような仲間分けを束ねる、さらに上のグループ分けです。
幼虫時代を水の中で過ごす、いわゆるカゲロウの仲間(カゲロウ目)が本家かもしれませんが・・昔の人はそんな細かく区別していなかったはずです。個人的には、こちらのクサカゲロウの方によりいっそう、はかない雰囲気を感じます。
ちなみに、これから花盛りを迎える早春植物(春、いち早く開花、結実して地上部が枯れてしまう植物の総称)は、スプリング・エフェメラル(春のかげろう)と呼ばれます。はかないものに心を寄せる気持ちが表れた、素敵な呼び方ですね。