5月8日に山梨県都留市の柄杓流川(しゃくながれがわ)で富士相模川泥流堆積物の調査を行いました。
泥流というのは、通常の洪水よりも含まれる泥の割合が多く、1メートルを超えるような巨石も運ぶことができます。富士相模川泥流は、今から約2万年前に起きた大泥流で、相模川の下流まで流れ下りました。相模原市内でも富士相模川泥流の堆積物の地層が見られ、博物館の展示室にはその模型が展示してあります。
今回は都留市の太郎・次郎滝付近で富士相模川泥流堆積物の調査を行いました。
太郎・次郎滝。柄杓流川右岸の切り立った崖の上から勢いよく水が流れ落ちています。この崖に見られるのが富士相模川泥流堆積物です。
柄杓流川で見られる富士相模川泥流堆積物。泥や砂、礫(れき)など何層にも積み重なっています。
都留市の田んぼの中にある数メートルもある巨石。「おいしがね」と呼ばれています。富士相模川泥流によって運ばれてきたと考えられます(諸説あります)。
富士相模川泥流堆積物の上に富士山から流れ出した溶岩が積み重なっています。溶岩と富士相模川泥流堆積物の間から水が湧き出しているところもあります。
ここでは水の中でバイカモ(梅花藻)が繁茂しています。ちょうど花の時期でした。
好天に恵まれ、調査日和でしたが、まだ川の水は冷たく、胴長を履いていても水の冷たさを感じました。