オトコエシと秋の風

博物館お隣の樹林地では、オトコエシの花が咲き始めました。

オトコエシの花

どこかで聞いたことがあるような無いような・・そんな名前の植物ではないでしょうか。それもそのはず、秋の七草の一つであるオミナエシと近縁の植物です。
この花が咲き始めると、秋の到来を感じます。実際、ここ数日の朝方の風はちょっと涼しげで、二十四節気の処暑(しょしょ:8月23日から)にぴったりの気候です。

すっかり野外で見なくなったオミナエシに対し、オトコエシは普通に生育しています

ところで、最新の植物図鑑を開くと、オトコエシはスイカズラ科に分類されています。一昔前の図鑑では、オミナエシ科です。これは、21世紀に入って系統分類学の研究が進み、世界的に新しい植物分類体系であるAPG体系というものが提唱され、それに従った分類に変更されているためです。スイカズラ科はAPG体系によって大きく枠組みが変更された科の一つです。
そんな人間の都合にはお構いなしに、季節は進みます。

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