ジョロウグモもそろそろ終わり

「クモの寿命はどれくらい?」ときかれる事があります。
多くのクモは1年以内にそのライフサイクルを終えます。簡単に言うと1年。ただ、年2回発生する(年2化といいます)種類もいますし、ジグモやトタテグモ、アシダカグモなどは5−6年以上生きるようです。
博物館周辺でよく見かけるジョロウグモは、関東地方では5月下旬ごろに孵化し、10〜11月に成熟・交接して卵を生み、冬には死んでしまうので年1化。個体の寿命は1年ありません。最近は暖冬のせいか、稀に年を越す個体もいるようですが、それは例外です。

中途半端に張られたジョロウグモの網

上は、1週間ほど前に見かけたジョロウグモの網です。
ヨコ糸が周辺部にしか張られておらす、きれいな形をしているのは半面だけです。
これは、今日見かけた個体。

脚が3本欠損したジョロウグモ

脚が3本も欠損していて、痛々しい姿です。他のメスと争った結果でしょうか。
以前はジョロウグモをたくさん見かけたこの近辺でも、これ以外には1個体しか見かけませんでした。そろそろジョロウグモの出現期も終わりです。

こちらは、同じく今日みかけたのは、ゴミグモの幼体です。

ゴミグモ 幼体

夏に卵から出て、幼体のまま冬を越します。
すっかり寒くなってきたというのに、元気に網を張り、ゴミを貼り付けて作ったリボンの中に身を隠しています。このクモは来年の初夏には成体になります。

冬になると、生き物のシーズンが終わっていくように思えてしまうのですが、種類ごとにそれぞれのやり方でライフサイクルを回しています。

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