早春植物の生育環境調査

3月13日、相模原市緑区の希少な植物の生育環境を調査しました。これは、昨年の台風19号などで甚大な被害を受けた植物の生育地が多かったため、この時期でないと確認が難しい早春植物を中心に調査を行ったものです。
まず1カ所目は、自生のカタクリがある緑区の、とある渓流です。林内は倒木が多く発生していましたが、生育環境に大きな問題は無く、つぼみがたくさん見られました。

カタクリのつぼみ

カタクリの開花時期は、ソメイヨシノとほぼ重なります。つぼみの状況から判断すると今年はやはり早く、今週中には開花が始まりそうです。
沢沿いにはヨゴレネコノメがひっそり咲いていました。

ヨゴレネコノメ

続いて、フクジュソウの自生地へ。さすがにフクジュソウはほとんど花が終わっていたのですが、日陰の北斜面でわずかにまだ咲いていました。

フクジュソウ

ここも自生地の環境は問題ありませんでしたが、この地域へ向かう道の脇の植林地はあちらこちらで土砂崩れの跡が見られました。
次に向かった場所は県道沿いの植林地ですが、倒木を片付ける作業がアズマイチゲやキクザキイチゲの自生地で行われていて、重機と、小分けに切られた幹に被われていました。その脇でわずかにアズマイチゲが咲いていました。来年以降、復活してくれることを願います。

アズマイチゲ

その奥ではニリンソウが咲き始め、カタクリも1輪、開花していました。

ニリンソウ

カタクリ

この他にも、現地へ向かったものの復旧作業中で近づけない場所もありました。
帰りがけに相模川の河原に寄ると、ヒレンジャクが飛来していました。

ヒレンジャク

先月のブログでレンジャクとヤドリギについて書き、相模原市内にも飛来するかもと予測しましたが、やっと来てくれました。ちなみに、このヒレンジャクのフンはねばっていませんでした。すでにヤドリギを食べ尽くし、ほかの果実などを食べているのでしょう。間もなく、好物?のヤナギも開花するので、そこまでがんばって滞在してほしいですね。

※博物館は3月31日(火)まで臨時休館のため、考古企画展は4月1日(水)から開催の予定です(3月15日現在)。

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