今日は緑区のとある山中へ、希少な植物の調査へ行きました。
風が吹くともうもうとスギ花粉が舞う中での調査。目も鼻もグジュグジュになります。
花粉の攻撃にめげず、林道からさらに尾根伝いの踏跡程度しかない道を直登します。
その先にあったのは…
ミスミソウ(キンポウゲ科)です。
特徴ある三角形の葉がその由来。
それにしても、花弁のように見える萼片が形づくる小さな花の可憐さは、他に花が少ないこの時期に咲くというアドバンテージを差し引いてもなお余りある可憐さです。
この自生地は、相模原植物調査会会員でもある地元の方が庭のように歩き回る山中で見つけられたものです。山野草として絶大な人気を誇るがゆえに、自生地は盗掘の危険と常に隣り合わせとなりますが、ここは容易に人が近づけない場所です。
誰にも見つけられることなく咲き続けてほしいと思わずにいられませんでした。
(生物担当学芸員 秋山)