もう一つのサクラ

博物館のお隣の樹林地では、ソメイヨシノより3週ほど遅れて花盛りを迎えたサクラがあります。
ウワミズザクラという名のこのサクラ、ちょっと見たところではサクラに見えないかも知れません。

ウワミズザクラ

「もう一つの」と表題に付けたのはそのためです。サクラの仲間はもう一つどころか、数え切れないくらいたくさんあります。しかし、園芸用に改良・作出されてきた歴史が古く、それらと野生種との交雑などもあり、識別は困難を極め、そもそも研究者によっても分類の見解が大きく異なります。
そんな中で、れっきとしたサクラの一種であるウワミズザクラは、県内に類似種はイヌザクラという同じ時期に咲く種類があるくらいで(この樹林地にも両方あります)、花期がワンテンポ遅いことも含めてなんだかスッキリした気持ちになれるサクラです。

ウワミズザクラ

花のアップです。

ウワミズザクラの花のアップ(ミツバチと大きさを比べてみて下さい)

アップにしても今ひとつサクラっぽくないですね。コップを洗うブラシのようなこのサクラ、新緑の木もれ日が似合うせいか、爽やかな気分になれる花です。

※相模原市立博物館は5月13日まで臨時休館中です。(4月16日現在)

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