4月22日、博物館お隣の樹林地にキビタキがやってきました。
キビタキのオスは、黒、黄色、朱色、白と抜群の色彩センスで色分けされた羽色を持ち、しかも美声の持ち主です。
喉の朱色から黄色へのグラデーションが美しいですね。
まだ囀(さえず)りはフレーズが短くて本格的なものではありませんが、木々の枝を飛び移りながら軽やかに鳴いています。
もともと低山のちょっと暗めの森の鳥でしたが、近年、平地林に進出しており、博物館周辺でも繁殖しています。平地林の木々が大木化、古木化してうっそうと茂り、巣を作る樹洞(じゅどう=うろ)も多くなってきたからと考えられています。もう一つ、平地林は巣材として好まれるシュロ(シュロ縄に使われる繊維の部分を巣材に使います)が多いことも一因かもしれません。
博物館敷地内でも、野生ランのエビネが咲き始めました。
植栽された株ですが、徐々に増えて、敷地内のいくつかの場所で花が見られます。
自生のものは雑木林などに生育しますが、近年、盗掘によってとても数が少なくなっています。