今日のミニ観察会は、盛りだくさんでした。このところ毎日ひなたぼっこに出ているさがぽんのお友達のタヌキさんたち、うまーくミニ観察会の時にもでてきてくれてるかな?と念じていたところ…
ちゃーんと出てくれました。観察を優先したので写真はありませんが、先日の記事のような感じで、2頭がのんびりひなたぼっこしているところを全員、望遠鏡で見ることができました。なんてタイミングのいいタヌキさんたち!さがぽんが頼んでおいてくれたのかな?さがぽんありがとう!
さて、本題のタンポポ観察です。まずは樹林へ行って、林床で咲き始めたタンポポを観察します。と思ったら、ここでも脱線。若いカナヘビがいたので、つかまえて観察。
そして、やっとこさ、観察に入ります。総苞の形を見て、カントウタンポポらしき株と、雑種の疑いのある株に目星をつけます。花を採集して、室内へ移動。
花粉をスライドグラスに落として、プレパラートをつくり顕微鏡でのぞいてみます。
すると、一方は、つぶがちゃんと揃っています。
もう一方は、少し小さな花粉が混じっていて、バラツキがありました。難しいかな…言われてみれば…という感じかもしれません。
花はこんな感じで、総苞片のまとまりがやや弱い感じです。なので、この株は雑種と判断できます。しかしこれも程度の問題かも、ですね。総苞だけ、あるいは花粉だけではなかなか判断がつきません。両方を検討してみて、というのが、ふだんから私たちが行っている鑑定です。ミニ観察会ではありましたが、今日はかなり専門的なタンポポの識別を行いました。
今日はタヌキさんの登場でちょっと時間も延長してしまったうえに、内容も少し難しかったですが、みなさん楽しそうに観察してくれました。
来月から、毎月第4土曜日の12時からに定例化します(ほかのイベントの都合などで変更することもあり)。また、4月の初めには、春の花を観察する臨時観察会も行うかもしれません。どうぞおたのしみに!
(生物担当学芸員 秋山)