玄関から20歩の自然 その2 街路樹の根元

玄関から20歩の自然のその2は引き続き街路樹の根元の話題です。今回も中央区のとある街路樹の根元です。
この数十年の間に急速に分布を広げ、今や住宅地の至る所に見られる外来雑草のアメリカフウロです。

アメリカフウロ

径1センチメートルあるかないかという大きさのピンクの花と、こちらの果実が特徴です。この特徴はフウロソウ科のもので、野草とも雑草とも薬草とも言えるような植物のゲンノショウコに近い仲間です。

アメリカフウロの果実

こちらは、見るからにアサガオの仲間ですが、花は径3センチメートルほどの小ささで、しかも地面を這っています。これは、このところ少しずつ分布を広げている外来植物で、コンボルブルス・サバティウスと言います。

コンボルブルス・サバティウス

なんだかいかめしい名前ですね。これは、グラウンドカバー・プランツ(芝生のように地面を覆う目的で植えられる園芸植物)として導入され、その流通名に学名が採用されたためです。コンボルブルスConvolvulusはセイヨウヒルガオ属で、サバティウスsabatiusは18世紀のイタリアの植物学者Liberatus Sabbati に献名されたものです。寒さにあまり強くない植物なのですが、このところの暖冬傾向のせいで広がっているのかもしれません。
そしてこちらはWANTED!まだ開花していませんが、見つけたらできるだけ小さいうちに駆除すべき外来植物、アメリカオニアザミです。

アメリカオニアザミ

すでにこの大きさになると駆除がむずかしくなります。その理由はこの凶悪な刺・・

アメリカオニアザミの刺 全草にある

この15年ほどの間に急激に分布を広げています。市内では当初、国道の中央分離帯などでポツポツと見られていました。それがどんどんと住宅地や市街地へと広がり、今では全域で見られます。初夏から咲く花はこちらで、大きめのアザミです。

アメリカオニアザミの花(2018年に撮影)

うっかり触ると刺でケガをします。見つけたら、革手袋などで手を保護するか、スコップなどを使って植物体を触らないように堀りとり、ゴミ袋へ入れて処分してください。

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