今回は名前が似たもの同士です。
住宅の塀などにこんなふうに張り付いている植物を見かけました。ツタかな?
いや、葉が小さいし、よく見るとかわいらしい花がついています。
これはその名もツタバウンランという外来植物です。蔦(つた)葉と言っても、ヘデラ(キヅタ)やツタとは葉の形もちょっと違いますが、むしろこうしてブロック塀などに張り付いて伸びる様子が似ているということなのでしょう
この外来種には、名前がよく似たマツバウンランという近縁種があって、同じように今、あちこちの道端で咲いています。
こちらはスッと細長い茎が立ち、下の方にだけある細く小さな葉を松葉に見立ててついた名です。
さて、この両種は、少し前の図鑑を見るとゴマノハグサ科という分類になっています。しかし、最新の図鑑を開くと、オオバコ科。オオバコ??あの踏まれてもへこたれない強い草ですが・・イメージが違いすぎますね。しかし、遺伝子配列の分析から進化の順番に沿った分類を行う系統分類学が発展し、世界中の植物分類学者たちが知恵を集めながら新しい分類系統を構築しています。そうした中で、オオバコ科は旧来のいろいろな科が合わさって大きなグループを形成しています。植物愛好家にすれば悩ましいところですが、受け入れざるを得ません。