玄関から20歩の自然 その6 タンポポに似たもの①

二十四節気の立夏、今年は5月5日でした。この季節は、春真っ盛り。道端ではタンポポが元気です。典型的なタンポポはこちら。

タンポポ(在来種と外来種の雑種)

上の写真は、最近道端に多い、在来種と外来種の雑種と言われるタンポポです。雑種についてはちょっと複雑なしくみなので、また機を改めて紹介します。とにかく今、道端に多いタンポポは圧倒的にこの雑種タイプです。
それに加えて今、タンポポ?でもちょっと背が高いなあ・・と感じる花が増えています。

やたら背の高いタンポポ?

タンポポは、日向では高さ15~20センチメートルくらいのものが多いのですが、上の写真の植物は50センチ以上あります。でも、花はタンポポそっくり。

上から見るとタンポポそっくり

この植物の名は、ブタナ。ヨーロッパ原産で、世界中の温帯に分布する外来種です。タンポポと同じくキク科の植物ですが、タンポポとの決定的な違いは、タンポポが花のつく茎に1つの花が付くのに対して、ブタナは茎が途中で二つ以上に分かれて、たいてい二、三個ずつ咲くことです。

地上茎から複数枝分かれして花が咲きます

正確に言うと、タンポポは地下茎から直接花柄(かへい)が出るので、地上部で見ると1本の茎に1つの花に見えるということになります。ブタナは地上茎(ちじょうけい)から花柄が分枝しています。
もちろん背の高さや、葉が少し毛深いなどの違いはありますが、並べて比べないとわかりにくいかもしれません。

ブタナの葉。出方はタンポポそっくり。

タンポポによく似たキク科の花はほかにもたくさんあり、その代表格はノゲシの仲間です。それはまた次回、紹介いたします。

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