いにしえの 暮らし伝える 勝坂遺跡
南区磯部にある勝坂遺跡は、約5,000年前の縄文時代中期に栄えた集落の跡で、我が国を代表する縄文時代遺跡として、国の史跡に指定されています。鳩川沿いの台地上には、谷に隔てられた4つの集落が確認されており、その周囲には、食用や建築資材などとして利用するために管理されていたクリ林があったと推定されています。
勝坂遺跡で最初に発掘調査が行われたのは1926(大正15)年で、その際出土した土器にちなんで名づけられた「勝坂式土器」は、縄文土器の中でも、人の顔や動物の姿を取り入れた立体的な装飾をもつ特徴的な土器として広く知られ、かるたにも土器の一部である顔面把手(がんめんとって)が描かれています。
現在、勝坂遺跡の一部は公園として整備され、広々とした園内には復元された竪穴住居や発掘された住居跡のレプリカなどがあり、縄文時代の生活とともに勝坂遺跡の価値や魅力について知ることができます。また、鳩川沿いの段丘崖は市登録天然記念物でもある樹林帯で覆われており、園内を散策することで森林資源と強く関わり築きあげられた縄文文化を偲ぶことができます。
*このかるたは当館のボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。
*このかるたは相模原市立博物館にて貸出し可能です(8/31まで休館の予定)
*貸出しの詳細やその他このかるたに関心のある方は、博物館までお問い合わせください(042-750-8030)
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒などを必ず行ってください。