玄関から20歩の自然 その16 美しすぎる昼間の蛾

5月20日、住宅地の中の公園で、ちょっと早めにこんな美しい蛾が羽化していました。

オオスカシバ

オオスカシバという、真夏を象徴するスズメガの仲間です。幼虫はクチナシを食草とするため、住宅地の小さな公園などでもよく見られます。スズメガの仲間の成虫はチョウのようにストロー状の長い口吻(こうふん)を使って花の蜜を吸います。しかも、オオスカシバは日中活動するのでよく目立ち、名前のとおり透き通った翅(はね)を高速ではばたかせ、ホバリングしながら訪花します。体の色合いからも、ハチに擬態していると言われています。
さて、オオスカシバの写真を撮っていると、近くにこんな植物がニョキニョキ。

ヤセウツボ

ヤセウツボです。茶色いところしかない不思議な姿で、これは寄生植物だからです。キク科やマメ科などいろいろな植物に寄生します。乾いた場所を好み、幹線道路沿いの街路樹の植え込みなどにいつの間にか増えていることがあります。

ヤセウツボの花

姿も生態もちょっとおもしろいのですが、畑や牧草地などに広まると被害を及ぼす可能性があることから、かつては外来生物法で要注意外来生物に挙げられていました(現在はこのカテゴリーは解消されています)。

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