今年のキアシドクガ

博物館周辺で2014(平成26)年から大発生が始まったキアシドクガは、2017~2018年のピークを越えて、数もだいぶ減りました。今年は現在、成虫がたくさん飛んでいますが、ピークの時の1~2割程度です。2017年には駐車場のフェンスにあふれるようにぶら下がっていた蛹(さなぎ)やその脱皮殻も、ミズキの近くに少し見られる程度です。

キアシドクガの蛹

博物館周辺から木もれびの森にかけてが大発生の中心と見られ、その後、1~2年遅れて市の北部や南部へと大発生が広がっていきました。5月27日、市内南区磯部の相模川段丘崖へ行くと、ミズキの葉が丸坊主になり、新しい葉の休眠芽が再び大きくなりつつありました。博物館周辺の2年前の様子と似ています。キアシドクガもたくさん飛んでいました。しかし、栄養不良のためか成虫のサイズが小さめで、これも博物館の2年前と同様です。

飛翔するキアシドクガの成虫(南区磯部)

磯部付近では、博物館周辺のようにミズキ林と言えるほどミズキばかりがたくさんある樹林ではないため、大発生も局地的であるように見えました。

成虫には口が無く、1週間から10日ほどの間に交尾、産卵すると死んでしまいます

ここでも来年以降は急激に数が減っていくことと思われます。
一般にキアシドクガの大発生に周期性は無いものの、5年程度で終息すると言われています。どれくらいの量をもって終息と言うかにもよりますが、今回の経験では大発生の4年から5年目にピークを迎え、その後急激に数は減りながら徐々に終息すると考えられます。

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