前回、ブログで2齢に脱皮、とお伝えしました。その後、週末と月曜日を挟んで、もう眠(みん)に入り、今朝、一部が脱皮して3齢になっていました。
頭が大きく、しかも3齢への脱皮の最大の特徴である、頭の色の変化がわかります。
下の写真は2齢の眠のカイコですが、すでに前方へ外れかけた古い頭の黒い殻が乗っています。
3齢から、カイコの頭はアイボリーになるのです。
次の写真は、脱皮したばかり。白っぽい皮膚で、時間とともに少しずつオフホワイトのような色合いになり、3齢までは黒い模様も少し出ます。右下の眠のカイコとの違いがよくわかりますね。
少し引いた写真で見ると、まだ半分くらいは眠の状態です。動画ではないのでわかりにくいのですが、眠のカイコはもちろん動いていませんし、脱皮したばかりのカイコもほとんど動きません。
おそらく、今日中にはほとんどの蚕が脱皮を済ませるでしょう。
それまでは、給桑をしません。脱皮したカイコから順次クワをあげてしまうと、どんどん成長の幅が開いてしまいます。そうすると管理しにくくなるので、だいたい脱皮して出そろうまでは給桑を控えます。もう一つの理由は、眠の間に湿気が多いと、皮膚の状態が弱いためにカビなどによる感染症にかかりやすくなります。実際に飼育していると、1眠や2眠で大量死してしまう事例があるのですが、原因の多くはそこにあります。
3齢への脱皮を乗り切ると、その後は管理も楽になり、ひたすらたくさん新鮮なクワをあげ続ければよく育ちます。
※カイコの成長の様子は、昨日から1階エントランスで飼育展示しておりますので、ぜひご来館いただき、間近でご覧ください。