おかいこさま飼育中(10日目 雌雄がわかる!?品種の特徴)

飼育中のカイコは掃き立てから10日目、3齢になって3日目となりました。食べる量もどんどん増えていて、体長はすでに2センチを超えました。

3齢の3日目、2センチを超えました

そして、現在飼育中の品種は、一般財団法人大日本蚕糸会蚕業技術研究所(茨城県)が作出した「ひたち×にしき」というものです。この品種にはとてもおもしろい特徴があります。それは、幼虫時代の斑紋が、濃くでるのがメスで、薄いのがオスという違いがあるのです。これは、幼虫期に雌雄を選別できるため、遺伝学の実験などに用いるには大変便利な性質です。下の斑紋が濃くでているのがメスです。

体の斑紋が濃いメス

次の写真の個体はほとんど斑紋が見えないくらい白く、これがオスです。

斑紋が薄いメス(この特徴は品種特有のものです)

3齢くらいにならないとこの違いはわかりにくいのですが、4齢、さらに5齢になるともっとはっきりしてきます。
カイコは遺伝学の実験材料や教材としてだけでなく、ゲノム分析が進んで遺伝子を構成する地図がほぼ完成しているため、現在も遺伝子レベルで様々な研究が進んでいます。じつは、最先端の昆虫と言える生きものなのです。

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