先日、博物館の入り口前でせっせと網を張っているクモを見かけました。逆光に映えてちょっと透き通って見えます。
最初はその辺によくいるコシロカネグモかオオシロカネグモだろうと思ったのですが、なんとなく雰囲気が違います。
そこで思い出しました。4月5日のブログで言及した「チュウガタシロカネグモ」。
早速採集してアップで撮影。
体長は1cm程度。腹部前方のいわゆる「肩」の部分にこぶ状の隆起と黒い斑紋があるのが他のシロカネグモ類との識別点です。どうやらチュウガタシロカネグモで間違いありません。
念のため顕微鏡で生殖器の形状も観察しましたが、残念ながらあと1回脱皮しないと成体にならないようで、正確な確認には至りませんでした。このため、正式な記録としては次の機会に譲りますが、今まで市内で見つかっていなかったこのクモが進出してきているのは間違いなさそうです。
因みに「進出してきている」と言っても人為的に持ち込まれた外来種ではなく、もともと国内で北上傾向を示している種ですので、気候の変化に伴い生息域を広げているものと思われます。
4月5日ブログ「ちょっと怪しいクモ」