6月3日の掃き立てから16日目、4齢に脱皮して4日目です。4齢期はだいたい5日間なので、明日までには眠に入り、日曜日にかけていよいよ5齢(終齢)に脱皮する予定です。
日に日に食べるクワの量が多くなっていて、餌の確保が大変です。博物館お隣の樹林地などからも採ってくるのですが、その時、ちょっと気をつけないとよく似た違う木と間違えます。それは、クワと近縁のヒメコウゾです。下の写真は、ヒメコウゾとクワが隣り合って生えているところです。どちらがクワかわかりますか?
左がヒメコウゾで、右がクワです。陽当たりなどにもよりますが、ヒメコウゾの方が濃い緑色です。クワと同じく、葉の切れ込みは様々で、切れ込まない葉もあれば、深く切れ込んだ葉もあります。慣れてくると、葉の質感や微妙な切れ込み方の違いなどでもわかりますが、慣れないと難しいですね。
わかりやすいのは若い枝の色です。ヒメコウゾは紫がかった茶色をしています。
クワの若い枝は緑色です。
さらに今の時期なら、果実が実っているかもしれません。ヒメコウゾは、明るい朱色の果実が枝の下にきれいに並びます。キイチゴに似て美味しそうに見えますが、クワと比べるとぜんぜん美味しくありません。
クワは黒紫色に熟します。
間違えてヒメコウゾをカイコにあげると、始めからヒメコウゾをあげているとある程度育つようですが、クワで育ったカイコに途中からヒメコウゾをあげても、少しかじりますが、すぐに食べなくなります。味が違うのでしょうね。