おかいこさま飼育中(19日目 5齢になるとわかりやすい、カイコの眼)

6月3日の掃き立てから19日目。金曜日の午後から眠に入っていたカイコは、今朝までにほとんどが5齢に脱皮したので、給桑を再開しました。
1階エントランス(展示観覧ルートの出口近く)で飼育展示中のカイコは、3齢まではアクリルケースで覆っていたのですが、4齢からは開放容器のまま展示しています。

飼育展示の様子 間近でカイコを見ることができます

カイコを間近で観察できますので、ぜひご来館ください。
さて、5齢の齢期は約1週間です。この間に、カイコが1生で食べるクワの約8割の量を食べると言います。5齢でどれだけたくさんのクワを食べられるかで、繭の大きさも決まります。
さて、5齢になると全体に大きくなり、体の各部位も観察しやすくなります。その中でも、今回はカイコの眼を拡大してみましょう。
多くのカイコには、頭側に大きな黒い斑紋があるので、これを眼だと思っている人も多いのですが、これは眼状紋という模様の一つです。

でっぱった部分の黒い模様は眼状紋と言います 眼ではありません

下の写真は横から見たカイコの頭部のアップです。どれが眼かわかりますか?

カイコの頭を横から見たところ

眼は、下の丸い枠の中にあります。単眼で、数はちょっとわかりにくいのですが、片側に6個ずつ、両側で12個です。

黄色い丸の中に単眼が6個並んでいます

あれ?昆虫って複眼なのでは・・と思われるかもしれませんが、チョウや蛾の仲間のように、蛹期を境に完全変態する種類では、複眼になるのは成虫からです。
カイコの眼の数が12個って、あまり知られていない情報かもしれませんね。

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