チャタテムシ

先日、博物館外壁に虫の塊があるのを職員が発見しました。
円陣を組んでいるというか、密集しています。こうなる前は、整然と行列して歩いていたそうです。

博物館の外壁にいた虫の集団

こういうかたまり方をするのは、毛虫、カメムシ、アブラムシと、いくつか考えられるのですが、いかんせん、遠くてよくわかりません。高いところにいるので苦労しましたが、なんとか捕まえて拡大してみました。体長は4mmほどです。

チャタテムシの仲間(幼虫)左の触覚が折れてしまっています。

チャタテムシの仲間の幼虫です。おそらくオオチャタテという種ではないかと思われます。

チャタテムシというと、屋内害虫を思い浮かべる人もいるかもしれません。穀類や粉に紛れたり、他の害虫を呼び寄せてしまったり、標本や古文書を食べてしまったり(博物館関係者にはチャタテムシは「文化財害虫」として知られています)という害が知られていますが、それらの種はいずれも体長2mm以下で、分類上の位置付けも違います。
今回見つけたのは、屋外でカビなどを食べている種類で、木の幹で群れているのを時々見かけます。刺激に敏感で、顔を近づけると、一斉にわぁっと拡散するので、某アニメのキャラクターになぞらえて「まっくろくろすけ」と呼んだ人もいます。かなり強烈な体験ですが、面白いので見かけたらぜひやってみましょう。決して刺されたりしないのでご安心を。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 タグ: , , パーマリンク