6月3日の掃き立てから48日目の7月20日、乾燥せずにとっておいた繭の中で残りの1つが羽化しました。
羽化は夜中に始まることが多いのですが、この繭は午後明るい時間帯に羽化したようです。繭の中は見えないのですが、カタカタと繭が動き始めたのです。
すると繭の片側が濡れてきて、あっという間に茶色く変色しました。
これは、成虫が口から酵素を出して、繭をかためている「のり」成分を溶かしているのです。そうして、繭をほぐして穴をあけます。繭には穴があきますが、繊維自体は切れていません。また、成虫の酵素を出す口は、食べるためのものではないので、成虫は飲まず食わずで最後の時間を過ごすことになります。
モゾモゾと頭から出てきます。このときに繭からうまく出られない成虫もいるので、少し穴をひろげてあげました。
前脚(まえあし)が出て、翅(はね)が抜けると後は早くなります。
全身が出てきたので、繭につかまりやすいように支えてあげて・・ポーズ!
この様子は、タイムラプス映像(コマ撮りの早送り動画)に編集しましたので、カイコ展示で放映中です。
もう生きたカイコは展示していませんが、ぜひ羽化の様子の映像をご覧下さい。