博物館の前庭で見つけたクモ。シマゴミグモです。
体長4-8㎜程度、垂直円網を張ります。ゴミグモと言えば「網にゴミの飾りをつける」ことが特徴ですが、この種はあまり飾りをつけません。
過去に別種と混同されていた経緯があり、関東以北の分布はあまり正確に分かっていません。市内では2014年に確実な記録があります。
垂直円網を張るクモは、ほとんどが網の中心で頭を下にしてとまります。この写真の個体は上を向いていました。実は、シマゴミグモは「どちらを向くかあまり決まっていない」という特徴があります。
近縁のギンメッキゴミグモは大抵上向きですし、カラスゴミグモという種は横を向いているので、この仲間には何か特別な事情があるのかも知れません。
ところで、先日見つけたスズミグモもそうですが、博物館の前庭はさほど広い場所ではないのに、時々「そんなのいたっけ?」という生き物に出会います。周囲にまとまった樹林が残っているので、ここもその一部として生き物が利用しているのでしょう。おかげで毎日観察していても飽きません。