10月の星空情報①

暑い日々も過ぎ去り、最近は日中も半袖では肌寒く感じる日も増えてきました。

さて、今年は10月1日が「中秋の名月」(十五夜)です。
「中秋の名月」といえばお月見ですが、この風習の元は平安時代に中国から伝わったと言われています。
また、「中秋の名月」は農業と深い結びつきがあり、豊作祈願や収穫の感謝を込めて、お団子やススキだけでなく、里芋やさつま芋を供えることもあるため「芋名月」とも呼ばれています。
(市内のお月見の様子については先日掲載した民俗分野の職員ブログにも掲載されています。)

今年は遠く離れている家族や友人、大切な人と通話をしながら、同じ時間に月を見る「テレお月見」というのも、良いかも知れません。

中秋の名月
撮影:相模原市立博物館天文クラブ会員(2018/09/24)

そして、南の空を見上げると、秋の星々が輝いています。
秋の夜空には、ギリシャ神話にある古代エチオピア王家のロマン溢れる物語の登場人物となる、カシオペヤ座、アンドロメダ座、ペルセウス座、ぺガスス座などの星座が並び、まるで天井壁画を見ているようです。ぜひ、この秋の夜長に実際の夜空に輝く星々をお楽しみください。

また、秋の夜空は明るい星が少ないのですが、
今年は地球のひとつ外側を公転する惑星「火星」が見ごろを迎え、いつもより少し賑やかです。

火星
撮影:相模原市立博物館天文クラブ会員(2018/07/31)

火星は約2年2カ月の周期で地球と近づき、今年の10月6日に最接近のときを迎えます。
最接近当日に見えなくても、火星は今年いっぱいまで街明かりの中でも明るく、そして赤く輝いて見えていますので、ぜひ観察にチャレンジしてみてください。
また、当館プラネタリウムでは11月1日(日)まで、当日の星空解説とセットでお楽しみいただけるプラネタリウム番組「火星“準”大接近」を投影していますので、もっと火星について詳しく知りたい!という方は、是非ご覧いただければと思います。
(投影中のプラネタリウム番組についてはこちら

星空を観察するときは、けがや事故に気を付け、これからの季節は防寒対策も取りながら、博物館のホームページの星図を参考にして楽しんでみてください。

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