ミズヒキとギンミズヒキ

博物館お隣の樹林地では、おめでたい名前の花が咲いています。それは、ミズヒキです。

ミズヒキの花

上面が紅色、下面が白の紅白。ちょうど今日(10月3日)はあちらこちらの小学校で運動会が行われていて、季節にもぴったりです。
ただ、この花の由来は紅白帽ではなく、ひも状に伸びた花穂に紅白に色分けされた花や果実がつく様を、のし袋などにかける水引(みずひき)に見立てたものと言われています。

ミズヒキの果実 上下半分で色が分かれます

上から見ると紅色、下から見ると白色のおもしろい植物です。

ミズヒキの果実(上から見たところ)

ミズヒキの果実(下から見上げたところ)

さて、市内の樹林地なら普通にみられる植物なのですが、時折、上面も白い株があります。博物館のお隣の樹林地でも数株ありました。

果実が上面も白いミズヒキ(品種ギンミズヒキ)

果実を上から見ても白色。そして、花も純白です。

ギンミズヒキの花

このようなミズヒキを、品種(同種の中でわずかな違いのあるものを分ける分類階級)、ギンミズヒキとして扱うことがあります。おしゃれなネーミングなのですが、文字だけ見るとちょっと紛らわしいのが、夏から秋に同じような環境で咲く、キンミズヒキという植物です。

キンミズヒキ(バラ科)の花

こちらはバラ科で見た目もまったく異なりますが、やはり小さな黄色い花がひも状の花穂につく様を金色の水引に見立てたようです。
名前は紛らわしくても、見た目ははっきりと違うので、野外で迷うことはありません。

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