10月6日、植物調査のために市内緑区の相模川へ行ってきました。
河原はすでに秋色で、カラスウリがあちらこちらで熟しています。
本当はこの時期、河原の草地にはあまり近付きたくないのですが・・なぜかというと、こんなのがたくさん咲いているからです。
カナムグラの雄花(おばな)です。ちょっと揺らすともうもうと花粉を飛ばします。そう、れっきとした在来植物ですが、花粉症のアレルゲンです。
それでも河原へ赴いたのは、こちらの植物の開花情報があったからです。
ゴキヅル(ウリ科)と言います。星形の白い花は小さく目立ちませんが、よく見ると繊細な雰囲気の美しい花です。
果実は青いドングリのような雰囲気で、弱弱しい細いつるなのに、たくさんぶら下がります。
県内では大きな河川と一部の海岸沿いに分布するちょっと珍しい植物です。
生育状況を確認した後、少し河原を歩きました。すると、突然シャツに何かがひっかかり、あやうく袖がやぶけるところでした。いつの間にやら、こんな植物が成長していたのです。
ジャケツイバラです。時折河原でも見られますが、本来は山中の林道沿いなどに多く、この河原ではこれまで見ていなかったので油断していました。ジャケツイバラは、イバラと名前につきますが、マメ科のつる性木本です。マメ科は、1枚の葉が小葉(しょうよう)と呼ばれる複数の葉に分かれるものがほとんどですが、その中で、ネムノキやサイカチと同様に小葉の数が偶数になるグループです。
あまりにもトゲが頑丈でたくさんあり、どこを持ってもひっかかります。
昨年の10月の台風以降、河原の環境がだいぶ変わっています。こうした変化もしっかり見ておかないといけないと、改めて感じました。