小さな白いクモ

博物館敷地内で見つけた小さなクモ。

小さな白いクモをみつけました

体長2mmほどで、垂直円網を張っています。
最初はギンメッキゴミグモか何かだろうと思ったのですが、それにしては網の目が粗すぎます。気になったので採集しました。

1cm角の目盛りがついたカッターマットの上で。なんだかダニみたいですね。

拡大してみると、意外にずんぐりしています。白くてずんぐりしたクモなんてこの辺りにいただろうか?と疑問は深まるばかりです。

ふと、これは水平の網を張る種ではないか?と思いつきました。たまたま垂直に張っていたとうのは、よくある事です。
そこで、飼育用のセットをつくり、網を張らせてみました。

飼育用のセット。基本部分は筒状にした紙です。左手前のにあるのは保湿用のティッシュです。

見事、水平円網を張りました。

網の上にいる幼体

が、よく見るとクモが網の上にいます。
水平円網を張るクモは、通常、網の下側にぶら下がります。
この辺にいるクモで、水平円網の上にとまるクモといったら、マルゴミグモしかいません。

マルゴミグモ成体(2019年6月撮影)。右側のゴミのようなものは卵のうです


マルゴミグモは、場所によって水平の網も垂直の網も張ります。
博物館敷地内ではあまり見かけませんが、周辺にはたくさんいる種です。
幼体だと、なかなかわからないものです。
このクモの成体は初夏と秋に現れます。この個体は秋に卵からかえったものでしょう。
このまま幼体で越冬するのでしょうか。こんな小さな体でよく寒さに耐えられるものだと思います。

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