博物館敷地内で見つけた小さなクモ。
体長2mmほどで、垂直円網を張っています。
最初はギンメッキゴミグモか何かだろうと思ったのですが、それにしては網の目が粗すぎます。気になったので採集しました。
拡大してみると、意外にずんぐりしています。白くてずんぐりしたクモなんてこの辺りにいただろうか?と疑問は深まるばかりです。
ふと、これは水平の網を張る種ではないか?と思いつきました。たまたま垂直に張っていたとうのは、よくある事です。
そこで、飼育用のセットをつくり、網を張らせてみました。
見事、水平円網を張りました。
が、よく見るとクモが網の上にいます。
水平円網を張るクモは、通常、網の下側にぶら下がります。
この辺にいるクモで、水平円網の上にとまるクモといったら、マルゴミグモしかいません。
マルゴミグモは、場所によって水平の網も垂直の網も張ります。
博物館敷地内ではあまり見かけませんが、周辺にはたくさんいる種です。
幼体だと、なかなかわからないものです。
このクモの成体は初夏と秋に現れます。この個体は秋に卵からかえったものでしょう。
このまま幼体で越冬するのでしょうか。こんな小さな体でよく寒さに耐えられるものだと思います。