市内南区の横浜市水道局相模原沈殿池は、冬になるとカモ類などの水鳥が多く集まる場所として知られています。かつては千羽を超えるカモが集まっていましたが、近年はオオタカやハヤブサなどの猛禽類も頻繁に現れるようになったためか、数が少なくなっています。そんな中ですが、今年はちょっと珍しいお客さんがやってきています。
トモエガモです。顔の模様が複雑で、巴(ともえ)模様に見立てられたのでしょう。西日本の日本海側や、千葉県の北部などで数千羽が集まることが知られていますが、関東地方南部では珍しい種類です。しかし今年は相模原沈殿池だけでなく、近隣の都市公園の池などにも飛来しています。下の写真は、座間市の公園の池に飛来した時のものです。
ここでは、池のほとりに上陸して、コナラのドングリを食べていました。
トモエガモの飛来記録が多い今年の冬ですが、こうした渡り鳥の数が増えたからと言って喜ぶのは早計です。というのも、トモエガモ全体が増加したとは限らないからです。何らかの理由で、それまで集結していた場所から分散しただけかもしれないのです。
野生生物の世界では毎年のようにこうしたトピックがあり、全国の情報から目が離せません。