ある公園でカワセミを見ました。
手ごろな杭の上に止まってくれたので、写真を撮ってみました。いつ出会っても、この鳥の美しさには唸ってしまいます。
すると、おもむろに嘴をパクパクし始めました。
これはもしや・・
おえっ!と何かを吐き出しました。
鳥は歯を持たないので、基本的に咀嚼(そしゃく)はしません。カワセミも魚を頭から丸飲みします。胃で消化液と混ぜられてから筋胃(きんい=砂のう)という器官へ送られ、ここですりつぶします。そして、消化できないものはまとめて団子(だんご)状にし、口から吐き出すというすごい機能を働かせます。カワセミの場合、魚の骨や鱗(うろこ)などをまとめて吐き出します。こうした不消化物の団子を、ペリットと呼びます。肉食の鳥だけでなく、果実食の鳥でも種子をまとめてペリットとして吐き出すことがあります。
ということで、美しくおしゃれなカワセミも、ペリットを吐くときはちょっとワイルドというか、あられもない表情になってしまいます。でも、野生の生きものらしくて、こんな写真を好んで撮ってしまいます。