春を待つシロカネイソウロウグモ

立春を過ぎたのを見計らったかのように、2月だというのに時々暖かい日があります。
この日(2月6日)もそういう日で、草木の間をよーく見ると、クモの糸が張り渡されているのがかすかに見えます。おそらく徘徊性の種が移動した後でしょう。
網を張っているものもいます。

オニグモの仲間(幼体)

ジャノヒゲの間の低いところに、何かの幼体がいます。オニグモの仲間ですが、種はわかりません。

アオキの葉陰に簡易な網を張って潜んでいるクモ

そして、アオキの葉陰には特徴的な形のクモが…

シロカネイソウロウグモ

シロカネイソウロウグモです。まだ成体ではないようですが、十分な大きさ(体長2mm弱)です。普通はジョロウグモやクサグモ等の網に居候して、獲物をかすめ取って暮らしているのですが、冬に宿主になる種はいません。自分で張った網には、おそらく餌捕獲能力はないでしょう。鳥などに狙われる危険もあるでしょうに、一体、何をしているのでしょう。
実は、私自身シロカネイソウロウグモが成体直前の大きさで越冬していることも、こうして温かい日に活動している事も知りませんでした。図鑑などを調べても書いてありません。
こういった意外に身近な種の生態は意外にわかっていないものです。冬とはいえじっくり観察していると、意外な発見があります。

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