テングチョウ

3月10日、博物館お隣の樹林地内を飛ぶチョウがいました。かなり高速で飛び回っているのですが、時折ひだまりに止まります。

テングチョウ

テングチョウです。成虫で越冬し、2月の終わりころから晴れて暖かい日には飛び回ります。このチョウが飛ぶと、春の到来を感じます。
博物館で系統保存のために栽培しているオキナグサも開花しました。

オキナグサ(栽培)

自生地ではまだ花芽が出始めた頃と思われますが、日当たりの良い場所で栽培していると3月に咲いてしまいます。

オキナグサ(栽培)

日当りの良い場所では、コブシの花が咲いています。春を告げる花の一つですね。

コブシの花

こちらはエナガです。博物館周辺で営巣しているのですが、こうして羽根をくわえているのは、巣作りが仕上げに入ったことを示します。

羽根を運ぶエナガ

巣の内部に大量の羽根や、植物の綿毛などを敷き詰めて育雛部屋を作ります。上の写真は、タカなどが鳥を食べるときに、食べやすいように羽根をむしり取ります。そうした食痕(しょくこん)から拾ってくるのでしょう。
尾羽の先が擦り切れているのも、巣作りにいそしんでいる証拠です。巣の中は狭いのでエナガの長い尾羽は先が擦り切れていきます。そして、抱卵期になると、長い時間巣内に滞在するため、先がクルッとカーブします。そんなところでも、繁殖ステージがわかります。
春がどんどん加速しています。

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