博物館のまわりの木々も、日に日に緑が濃くなっています。
そんな瑞々(みずみず)しい木の葉を、早速利用している昆虫がいます。
開いたばかりの葉の先の方半分ほどを、きれいに丸めてゆりかごを作っています。まだ作ったばかりなのか、お母さんの虫が葉裏で見守っていました。
ヒメクロオトシブミという虫です。あまり刺激すると、死んだマネをしてポロリと自分から落ちてしまうので、そっとしておきました。下の写真は以前撮影したものです。大きさは5mmほどしかありません。
次の写真も、以前撮影したものです。ちょっと失礼して、ゆりかごの中身をみせてもらいました。
葉を丸めた中に、卵が産んでありました。
この中で幼虫はふ化し、ゆりかごの葉を食べて育ち、蛹(さなぎ)になります。
毎年青葉の頃になると見られるヒメクロオトシブミのゆりかごですが、その巧みな技にはいつも感心させられます。