生きものミニサロン「クワコをじっくり観察しよう!」を実施しました

4月24日、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。
今回のテーマは「クワコ(カイコじゃないよ)をじっくり観察しよう!」です。まずはみなさんと一緒に、クワの木で今ちょうどふ化が始まっているクワコを探しました。といっても、なかなかの難題です。下の写真でクワコがどこにいるかわかりますか?

クワコは画面左下の方の葉の上です

この写真はまだわかりやすく撮影しているのですが、鳥のフンに擬態(ぎたい)しているため、結構見つけにくく、はじめはみなさん苦労して探していました。でも、目が慣れてくると次々と見つけ出します。

クワコ(2齢幼虫)

クワコを探していると、去年のクワコの繭や、さらにおもしろいものを見つけてくれた参加者がいました。

ハラグロオオテントウ

これはテントウムシの仲間で、ハラグロオオテントウと言います。大きさがなんと1センチメートルほどあり、この付近で見られるテントウムシの仲間としては最大級です。みなさん、スマホで写真を撮ったりしてとても盛り上がりました。

ハラグロオオテントウの登場に盛り上がりました!

観察のために捕まえて、ルーペ付きのセルビンでじっくり観察です。

セルビンに入れてじっくり観察

この虫については、食べ物に関してクワとの結びつきが強いので、また改めてこのブログでご紹介します。
さて、参加者のみなさんはさらに、クワコの卵も見つけてくれました。白いのがふ化後、黒っぽいのがふ化前です。

クワの枝に産み付けられたクワコの卵

じっくり観察していたら、あっという間に30分。クワコが大きく成長してから、そして蛾になる様子なども写真で紹介して終了しました。終了後、回りの木で生きもの探しをしていた参加者のお子さんが、さらにこんなものを見つけてくれました。

成長中のミノムシ(ミノガの仲間の幼虫)

ゴミが葉についているように見えますが、もぞもぞ動きます。
じつはこれ、作りかけのミノムシ(ミノガという蛾の仲間の幼虫)なのです。よく見慣れた長楕円形のものではないためわかりにくいのですが、成長しながら完成していく、その途中段階です。
コロナの関係で、あまり事前告知もできない中でしたが、たくさんの方にご参加いただき、楽しくミニサロンができました。
次回は5月15日(土)の実施となります。

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