4月27日、相模原市自然環境観察員制度の全体調査で実施中のタンポポ調査を、緑区の鳥屋(とや)地区などで行ってきました。在来種があるかどうかが、やはり気になります。在来種が好む環境は、里山です。鳥屋地区にはそうした場所も多く、目星をつけた畑の脇などを探すことになります。ある場所の果樹園の脇で、在来種らしきタンポポを見つけたので周りを見てみると、白いタンポポがありました。
博物館お隣の樹林地にもあるシロバナタンポポとは異なり、花弁がうっすらレモン色っぽく見えます。シロバナタンポポは、不透明水彩絵の具の白色のように、花弁がはっきりとした白です。
さらに、総苞(そうほう:花の受け皿の部分)のまとまり方も異なります。写真の上が、今回見つけた白いタンポポ、下が博物館お隣のシロバナタンポポです。
シロバナタンポポは、もともと西日本に分布する別種です。総苞がまとまりなく離れていますが、写真上の白いタンポポはガッチリとまとまり、カントウタンポポと同じです。
結論を言うと、この白いタンポポは、白花のカントウタンポポということになります。畑や果樹園など、農薬がまかれることのある場所ではよく見られます。
白花のカントウタンポポの撮影に熱中していると、ちょっと離れた場所で、オスのキジが堂々と歩いていました。
帰りがけに、近くの斜面に咲くヤマブキソウの開花状況を見て帰りました。
例年なら5月初旬が見ごろなのですが、今年は早めで、すでに満開になっていました。ちなみに、ヤマブキソウは、バラ科の小低木のヤマブキとは異なり、ケシ科の植物です。よく見ると花弁が4枚で、5枚のヤマブキとの大きな違いがあることがわかります。