5月1日、博物館のお隣の樹林地に、ニョキニョキと何本も立ち上がってきた植物があります。
寄生植物のヤセウツボ(ハマウツボ科)です。市内でも散発的に確認されていますが、これまで博物館近くでは見たことがありませんでした。
出始めると一気に増える、ちょっとやっかいな外来植物でもあるので、除去することにしました。でも、せっかくなので抜き取る前に、なんの植物に寄生しているのかを見ることにしました。1株をスコップで掘り取って土をほぐしてみると・・
キク科の植物の根に食い込んでいました。
葉が一枚しか無くて小さな植物体だったためよくわかりませんが、ヒメジョオンの幼植物のように見えます。
もう一つのちょっと大きな株は、いくつかの植物が絡み合っていて、直接寄生しているものが何かよくわかりません。
ただ、明らかに根茎に食い込んで(食い込まれて?)いたのはオッタチカタバミでした。そして、太い根どうしがつながっていそうだったのは、アカネでしたが、これはほぐしている間に切れてしまったようで推測でしかありません。ヤセウツボは、いろいろな植物に寄生することが知られているので、また出てきたら掘り取ってみようと思います。
ヤセウツボを観察していたら、近くにこんな植物もありました。
カラスビシャクです。明るい草地に生えるサトイモ科の植物で、こちらは在来の野草です。サトイモ科は、マムシグサやウラシマソウなどちょっとゴツい植物が多いのですが、カラスビシャクはほっそりと伸びて涼しげです。
春の生きものが日替わりのように登場するので、目が離せません。