今、博物館駐車場で花盛りの木があります。
クマノミズキです。クリーム色の小さな花が集まって咲きますが、今年は特に花つきが良く目立ちます。
クマノミズキは、ミズキととてもよく似ています。クマノミズキの方が葉が若干細長いものが多いのですが、落ち葉だけを見ると見分けがつかないほどよく似ています。でも、このあたりで今の時期咲いているのは間違いなくクマノミズキです。なぜなら、ミズキは今、若い実がついてる状態だからです。
花期が、ミズキはゴールデンウィーク頃で、クマノミズキは梅雨の初め頃と大きくずれます。こうしたずれは生殖隔離と呼ばれ、ごく近縁の種類同士でも交雑が起きにくいことで、明確に種分化が進んでいるということになります。
枝の付き方や花の色など、他にもいくつかの区別点はありますが、遠目にはそっくりな両種です。でも、今が一番簡単に識別できる時期と言えるでしょう。