8月星空情報「土星と木星が見頃」

8月も終わりに近づき、暑い日が続きますが、少し肌寒く感じる日も出てきましたね。
みなさん体調など崩されていませんか?

さて、日の入り後、あたりが暗くなってきた頃の南東の空には、太陽系の惑星、土星と木星が並ぶように見えてきます。より明るい方が木星、その右側に見えるのが土星です。特に木星は、夜空の星の中でもひときわ明るく輝いていて、とてもきれいです。

図:土星と木星が見頃 [↑クリックで拡大]
(国立天文台 天文情報センター)

土星と木星は、8月に地球から見て太陽とちょうど反対側になる「衝(しょう)」を迎えました。この時期は夜空で一晩中見ることができ、9月に入っても観望の好機が続きます。また、9月16日から18日にかけては2つの惑星が月の近くに見えます。どれも明るいので街明かりのある場所でも見つけやすく、博物館の周辺でも肉眼で簡単に見つけられます。みなさんもぜひ、家の近くから空を見上げて探してみてください。
次の写真は過去に撮影した月、土星、木星です。
(※今の時期とは、土星や木星の位置関係が違います)

丹沢山地に沈む月、木星、土星 [↑クリックで拡大]
(2020/12/17撮影:当館職員)

また、木星と土星は、道具を使って観察するのもおすすめです。
木星は望遠鏡を使うと表面に何本かの縞模様(しまもよう)を見ることができます。
見るタイミングによっては「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれる赤っぽい楕円形の模様が見られます。

木星の大赤斑
(撮影:相模原市立博物館天文クラブ)

木星の少し離れたところには「ガリレオ衛星」と呼ばれる4つの明るい衛星があり、大きな双眼鏡でも見ることができます。
ガリレオ衛星は木星のむこうに回り込んで4つ全部が見えないこともありますが、木星の前を通過したり、後ろに隠れたりする様子を見るのも木星観測の楽しさの一つかもしれません。

木星とガリレオ衛星[カリスト、ガニメデ、イオ、エウロパ]
(2020/12/21撮影:当館職員)

そして土星は、なんといっても美しい環(わ)が見られます。
木星、天王星、海王星にも環がありますが、地上から家庭で使う程度の望遠鏡でも環が見えるのは土星だけです。
望遠鏡をお持ちの方は、ぜひ、この機会に環を持つ土星の姿を楽しんでみてください。

土星の美しい環
(撮影:相模原市立博物館天文クラブ)

 

木星の大赤斑や土星をもっと詳しく知りたい方は、当館公式YouTubeチャンネル「ネットで楽しむ博物館」の”星空さんぽ 2021年8月ミニテーマ:木星と土星(約6分)“をご覧ください。

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