ジュズダマというと、懐かしさを感じる方も多いのではないでしょうか。お手玉の中身にしたり、糸でつないで首飾りにしたりと、子どものいろいろな遊びに使われていました。秋になると野みちに実るジュズダマを集めて回った記憶をお持ちの方も多いはず。
ジュズダマは、イネ科の外来植物(東南アジア原産)です。やや湿った場所を好むので、相模原では分布が限られ、相模川の河原の一部などで見られます。
背丈が1メートルを超える大型の植物ですが、イネ科なので花は地味です。下の写真は雄しべが垂れ下がっているので、開花中であることがわかります。
遊びの道具になるのは、花が終わると陶器のように固くなって光沢の出る、苞葉鞘(ほうようしょう)に包まれた果実です。
上の写真は黒く熟していますが、灰色から瑠璃色、青緑色など様々な色になり、それがまた子どもの収集欲をそそります。
ジュズダマは、実はハトムギの原種でもあります。でも、薬用成分はハトムギとは異なり、雑穀として食用にされたり、数珠(じゅず)を作る材料にされたり、または宝飾品としても利用されていたという説もあります。いずれにしても、日本ではかなり昔から利用されてきたようです。