9月は、タカの仲間であるサシバの渡りが全国各地で観察されます。名所と呼ばれる場所では、一日で1000羽を超えるサシバや、ほかのタカの渡りが見られ、多くのバードウォッチャーが集まります。
市内でも何カ所か渡りの見られる場所が知られていますが、いずれも山頂や高台の見通しの良い場所です。ところが9月27日、低地の相模川の河原でタカの渡りが見られました。緑区の段丘崖(だんきゅうがい)沿いの河原で、頭上を6羽のサシバが旋回してぐんぐんと高空へ上がっていきました。
こうして上昇気流に乗って高空へ上がってから、一気に西へ滑空して渡っていきます。このように群れて旋回上昇する様子を「タカ柱」と呼び、渡りの名所での見どころの一つです。6羽のタカ柱はささやかなものでしたが、上り切って一気に滑空する様子は感動的です。
相模川の河原からこうしたタカ柱が見られるのは少し珍しいかもしれません。タカの渡りは、その年の天候や気象条件などによって時期もコースも少し変化します。毎年見られるかどうかわかりませんが、今後も注視していきたいと思います。