生きものミニサロン「風にのって旅をするタネ」を実施しました!

11月27日、恒例の生きものミニサロンを実施しました。
今回のテーマは「風にのって旅をするタネ」。さまざまな工夫で落下速度を遅くして、親株から離れた場所へ落下する「風散布(かぜさんぷ)型」の果実を紹介する内容です。
まずは、前庭のヤマユリを観察。残念ながら、博物館で咲くヤマユリは結実しなかったので、野外で採集してきたタネを配って見てもらいました。

ヤマユリのタネを大事そうに手にのせています

このタネは、熱乾燥しているため、発芽はしません。そのままパラパラと落としてヒラヒラと風にのる様子を観察しました。
博物館前庭に植えられているケヤキも風散布型です。

ケヤキの果実と葉が付いた小枝

数枚の葉が小枝ごと落ちていて、それを参加者のみなさんに拾ってもらいました。上から落としてみると、美しくクルクル回るとは限りません。「ほんとかな?」とちょっと疑問を感じていたところ、ちょうどお昼くらいに強まった風がびゅんと吹き、頭上から次々にケヤキの小枝が落ちてきます。見事にクルクル回って落ちる様子をケヤキ自身が見せてくれたのです!「おおーっ」と歓声が上がりました。
他にも、フェンスにからみついているセンニンソウの果実を観察したりした後、用意してあったカエデの果実をみなさんへ配りました。カエデの果実は、見事に回転するヘリコプター型です。実物は壊れやすいので、折り紙でモデルを作ることにしました。

野外でもできる簡単な工作です

カエデだけでなく、ニワウルシの果実も観察して、そのモデルを作りました。

折り紙を使って空飛ぶタネのモデル作り

簡単な工作ですが、うまく作るとちゃんとそっくりに回って落ちます。

実際に飛ばしてみました

うまく回るかな?

そして、最後は風に乗るタネの中でも滞空時間の長さではピカイチの、ガガイモを紹介しました。

ガガイモの果実

整然と並んでさやの中に納まっていますが、さやから出した瞬間に、ふわりと綿毛が広がります。

さやから出した瞬間に、このように綿毛が広がります

実際にみなさんの前でさやから出すと、綿毛の美しさに、ここでもみなさんから歓声が上がりました。

ガガイモの綿毛をかぶりつきで見ています

秋晴れのさわやかなお天気の下で、気持ちよく観察できました。終了後、館内へ戻る前に駐車場を振り向くと、美しい紅葉の風景でした。もうすぐこの紅葉も散って無くなります。その前に、ぜひご覧いただきたい風景です。

博物館駐車場の紅葉

次回は12月18日に実施します。

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