12月26日、本日が相模原市立博物館の年内最終開館日です(12月27日から年末年始休館となります)。新年は1月4日から開館します。
さて、博物館お隣の樹林地では、今日もエナガの群がせわしなく飛び回っていました。
チュリリ、ツィーというエナガの鳴き声に交じって、時折ピリリ・・という音が混じります。これは、リュウキュウサンショウクイの鳴き声です。
リュウキュウサンショウクイは、もともと南西諸島に分布していました。本州で夏鳥として渡来するサンショウクイという鳥の亜種(同じ種同士が、離れた地域で独自に分化が進んで形態などがやや異なる場合に分けられる分類)とされています。しかし近年、冬になると西日本から徐々に越冬分布を広げ、一昨年あたりから博物館周辺でも晩秋以降に見られるようになりました。昨年は、秦野市で初めて繁殖が確認されました。こうなると、分布域が重なってしまい、亜種という分類はおかしなことになります。今後、研究者の間で両種を別種として扱うような検討がされていくことでしょう。
そして、エナガの群に交じるという不思議な習性も気になります。鳴き声が少し似ているからか、大きさはだいぶ違うものの、色合いもちょっと似ているからか・・。本当のところはまだわかりません。
野鳥の世界でも、新しい動きがいろいろあります。新年もまた、身近な生き物の生態を記録していこうと思います。