食物連鎖

1月8日午前、博物館お隣の樹林地に設置してあるセンサーカメラのメンテナンスをしていたら、地面スレスレをタカが飛び去り、少し離れた場所の枝にとまりました。

ハイタカ(オス)

ハイタカです。下面(胸から腹にかけて)の淡い朱色の横斑が美しいオスの個体です。それにしても、ちょっと猛々(たけだけ)しい表情です。それもそのはず、足には獲物をガシッとつかんでいました。あたりを警戒しながら、獲物をちぎって食べています。猛禽類は一般的に警戒心が強いのですが、この個体は撮影者をあまり気にしておらず、おそらく警戒していたのはカラスと思われます。カラスは、タカなどの猛禽類を見つけると、事前に危険を回避するために集団で追い払おうとするからです。
さて、ハイタカが食べているのは、小鳥です。すでに翼などの大きな羽は抜かれているため、すぐには獲物の種類がわかりません。

獲物の足をくわえています

そこで、後から写真で検証してみました。上の写真では足の部分をちぎっているのですが、ハイタカの嘴の大きさと比べると、かなり小さな鳥であることがわかります。さらに、別の写真でよく見ると、わずかに若草色の羽が見えました。これはメジロの特徴です。どうやらハイタカは、メジロを捕らえて食べていたようです。
5分ほどで食べ終わり、嘴を枝でぬぐってきれいにしています。

嘴を枝でぬぐっています

満足したのか、ブルブルッと羽をふくらませて顔つきも落ち着いた表情になりました。

羽をふくらませてブルブルッとしています

すると、音もなくスッとどこかへ飛んでいきました。
博物館周辺でいつもたくさん飛び回っているメジロも、たくさんの危険と隣り合わせで生活していることを改めて感じました。

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