コナラの年輪

1月12日~13日のメンテナンス休館が明けて、14日から通常開館しています。
休館中は、駐輪場内のコナラとクヌギがナラ枯れ病(正式には、ブナ科樹木萎凋病:ぶなかじゅもくいちょうびょう)にかかってしまったために伐採作業が行われました。伐採後の切り株は薬剤処理を行っているので、現在駐輪場は使用できなくなっています。

伐採後の駐輪場

駐車場の道路側の一画に臨時駐輪場を設けていますので、しばらくの間、自転車はそちらに停めていただくようお願いいたします。
下の写真は、昨年8月11日撮影した駐輪場の様子です。梅雨の間まで青々と茂っていた葉が、見る見る茶色くなってしまいました。

2021年8月11日の様子

さて、伐採木のうち、コナラの幹をちょっと観察してみました。直径を測り、年輪を数えるためです。伐採されたことは残念ですが、切ってみて初めてわかることがあるため、せっかくの機会を逃すわけにはいきません。

根もと付近の切断面

根もとの一番太いところで長径52センチメートル、人間の目線くらいの高さで、43センチメートルほどありました。
ナラ枯れ病で枯れた幹の内部は、褐色に変色するとされていますが、この株は一部に変色は見られたものの、おおむね健常木の断面とほとんど変わりがありませんでした。

左端の切断面の一部にだけ材の変色が見られます

さて、年輪の数ですが、数えやすい明瞭な部分で数えてみると、最大で39本(39歳)でした。途中、29~31本目の間隔がとても狭くなっており、「何があったんだろう?」とちょっと気になりました。また、9本目までは間隔が広く(成長速度が速く)、10本目から間隔が狭くなっていました。
こうした特徴は、生育場所の環境や周辺の樹木との関係、そして気候など様々な要因によって現れるものであるため、コナラの一般的な特徴とは言えません。それでも、切り株から得られる貴重な情報なので、しっかり記録しておこうと思います。

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