相模原市立博物館所蔵の段丘礫の標本が、神奈川県立生命の星・地球博物館へ出張中です。令和4年7月16日から11月6日まで開催される特別展「みどころ沢山!かながわの大地」で展示されるためです。
相模原(相模野)台地は相模川沿いに発達した階段状の地形である河岸段丘(かがんだんきゅう)が特徴です。相模原台地の河岸段丘は段丘礫層(だんきゅうれきそう)と関東ローム層で構成されています。
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上空から見た相模原台地。画面中央やや左を流れるのが相模川。上流方向を望む。
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画面下半分が段丘礫層、上半分が関東ローム層。
段丘礫層はかつての川原の石ころの地層で、数万年前に相模川が上流から運んできて川原に堆積したものです。関東ローム層は箱根山や富士山から噴出した火山灰が少しづつ降り積もってできた地層です。
段丘礫層は相模原台地だけでなく、神奈川県の大地の成り立ちを考える上でとても重要な地層です。
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段丘礫層。
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相模原市立博物館所蔵の段丘礫の標本。
相模原市立博物館には相模原台地を構成する段丘礫層が所蔵されており、そのうちの4セットを神奈川県立生命の星・地球博物館へ貸し出しました。どのように展示されるのか、とても楽しみです。
機会があれば、神奈川県立生命の星・地球博物館にお立ち寄りいただき、出張中の礫たちの活躍をご覧いただければと思います。