秋も深まり、博物館お隣の樹林地では、こんな植物が元気に咲いています。
チヂミザサと言いますが、咲いている、と言っても、花がわかりにくいですね。それもそのはず、イネ科の植物なので、花弁はありません。しかし、ルーペを使ってよく見ると、この花は結構きらびやかです。
さらに拡大してみると・・
花弁はありませんが、雌しべの柱頭が二又に分かれ、ふさふさと羽毛のように広がっています。拡大してみれば、という条件付きですが、この花を見ると思わず「ゴージャス!」と言いたくなります。
ところで、このチヂミザサは、ひっつき虫(果実が動物の毛などにひっついて運ばれる植物)です。花が終わり、果実が実ると、芒(のぎ:イネ科の花や果実につく針状の毛)などにベトベトした粘液がつきます。
靴や服につくと、払ってもバラバラになって落ちにくい、ちょっとやっかいなひっつき虫でもあるのです。